ラウンド・ミッドナイト デクスター・ゴードン ハービー・ハンコック フランソワ・クリューゼ

ラウンド・ミッドナイト [PR]

デクスター・ゴードン、ハービー・ハンコック、フランソワ・クリューゼ (ワーナー・ホーム・ビデオ)



DVD
発売日:2003年6月20日(金)



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レビュー (Amazon)
   同名の名曲のように『ラウンド・ミッドナイト』(1986年)はムードにあふれ、型にはまらずアドリブを重視して取り入れた映画であり、結果としてそれまでになかった程、本物のジャズが散りばめられた作品になっている。デクスター・ゴードン演じるデイル・ターナーは、腕は一流だが酒癖の悪いジャズプレイヤーで、自らの意思でアメリカを後にしてヨーロッパを放浪する。そこでは寛容で耳の肥えた聴衆に受け入れられるが、荒れた私生活は相変わらずであった。麻薬とアルコールがこの背が高くぶっきらぼうなサックス奏者の体を蝕み、1959年にパリのジャズクラブで行われたセッションでは、しらふを装うとしても自信なさげで散漫な演奏により、極度に疲労した様子は隠しようがなかった。ターナーの研ぎ澄まされたソロは、けだるさを漂わせつつ遅れ気味のテンポで演奏され、スタイルという観点では説明し切れない。しかし、熱心なフランス人のファン(フランソワ・クリューゼ)が彼を自宅に引き取り面倒をみると、そうした献身振りが年老いたミュージシャンの演奏に新たな息吹を吹き込むことになる。映画ではターナーがアメリカに戻ったのは自らの死期を悟ったためだと捉えているが、パリのジャズクラブでステージに上がっていた時期は贖罪を暗示している。
   ターナーのもろい性格がバド・パウエルやレスター・ヤングなど実在モデルをそのまま伝えているとすると、ベテランテナー奏者のデクスター・ゴードンに与えた役柄に対するベルトラン・タベルニエ監督のこだわりが、驚くべき真実味を伴ってこの人物像に吹き込まれていることが分かる。ゴードン自身の麻薬による逮捕歴や海外での長期にわたる生活がターナーの孤独な姿と重なり、結果としてタベルニエ監督によってゴードン(1990年死去)がアカデミー賞にノミネートされる程の、自然で感動的な演技が引き出されている。さらに、監督は映画に出てくるバンドをハービー・ハンコック、フレディ・ハバード、ウェイン・ショーター、ロン・カーターなどワールドクラスのミュージシャンによって構成しており、彼らの演奏シーンをライブパフォーマンスであるかのように映像化している。『Hancock's score』は米英両国でアカデミー賞を、フランスでもセザール賞を受賞している。(Sam Sutherland, Amazon.com)
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