カンタービレ (CCCD) [PR]千住真理子、バッハ、メンデルスゾーン、モンティ、千住明、エルガー、フォーレ、チャイコフスキー、ヘンデル、ドヴォルザーク、藤井一興 (EMIミュージック・ジャパン)CD 発売日:2003年8月27日(水) 品番:TOCE-55580 ≪関連『映画・ドラマ』タイトル≫
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レビュー (Amazon) ヴァイオリニストの中には、甘い音色を持った人、華やかな技巧を持った人、あるいはしっかりした構成感を持った人など、さまざまなタイプがある。千住真理子の演奏をひとことで形容するなら、おそらく「人間くささ」という言葉がもっともふさわしいだろう。フレーズのひとふし、ひとふしから感じられるナマな感情。全体の調和を図るより、その時々の気分を大事にしているだろうアプローチ。この名曲集でも、聴きどころは彼女のそういった傾向がモロに出るような曲目だ。 たとえば、暗いパッションが垂れ込めているチャイコフスキーの「メディテーション」。ときにはおおげさとも思える身振りの大きなフレージングが、曲にドラマチックな生命力を吹き込んでいる。また、モンティの「チャルダッシュ」も彼女の持ち味が大いに生かされた演奏だ。ジプシー音楽のスタイルで書かれたこの曲は味付けが濃厚。上っ面だけさっとなでたような弾き方ではひとつもおもしろくない。とにかく恥ずかしがっては駄目な曲だ。むろん、千住真理子にかぎってそんな心配は無用。音をずり上げ、ひきずりおろし、飛び跳ねさせるのに何の躊躇(ちゅうちょ)もない。磨き上げるより勢いで弾き切る行き方が見事にはまった一例だ。 この録音に使用されている楽器は、ストラディヴァリが1716年に製作した「デュランティ」。100年以上、誰にも演奏されていなかったという。低音の太く豊かな響きが印象的で、フォーレの「夢のあとに」はチェロの演奏を聴いているような気さえした。(松本泰樹) 関連グッズ |