ショート・カッツShort Cuts (1993)音楽:マーク・アイシャム Music Composed by Mark Isham キャスト・スタッフ
ジュリアン・ムーア.ティム・ロビンス.ジャック・レモン.ロバート・ダウニー・Jr..アンディ・マクダウェル.マシュー・モディーン.マデリーン・ストー.フランシス・マクドーマンド レビュー (Amazon) 地球に降り立ったエイリアンに、人類は救う価値があると納得させたいとしよう。90年代のロサンジェルスを舞台に人生のブルージーな旋律を紹介したロバート・アルトマンの『ショート・カッツ』を見せるのは、絶対にいいアイデアではない。レイモンド・カーヴァーの物語に題材をとった(アルトマンとフランク・バーハイトが脚本を担当)この野心作は、ロサンジェルスの生活に対する歪んだ愛情表現だ。この町では幸福は貴重なのである。少なくとも8つの異なるストーリーが交錯し、大半は自分が暮らしている人生に積極的に関わらないことを選んだ人々についての物語だ。どうやら意図的にストーリーのどれひとつとして(それを言えば、演技のどれひとつとしても)他のものに比べてインパクトのあるものはない。真の意味でモザイクの映画なのだ。一番の代表となるプロットは川で死体が発見されたことがわかっても、釣りを続ける決意をした友人たちのグループ(バック・ヘンリー、フレッド・ウォード、ヒューイ・ルイス)を扱ったものだ。このストーリーはこの映画の陰気なコメディであり、特徴として作用している。正しい行動をとれないことがキーワードだ。また、自分たちの崩れつつある関係について語り合うよりも、アレックス・トレベックを見ることについて語り合うほうを好む人々もいる。才能あふれる豪華キャストが風に惑わされ、真実、セックス、情熱の瞬間にふと巡り会う。めでたしめでたしのラストを迎えるものさえある。アルトマン映画の多くに共通するテーマである人生の予測できない性質は、それほど極端に主張することもなく、引きつけられるわけではない。キャストでもあるアニー・ロスが歌っているが、マーク・アイシャムによる音楽は陰鬱に拍車をかけているし、冒頭で害虫メド・フライを退治するためにヘリコプターが町に農薬散布する場面のオープニング・ナンバー「Prisoner of Life」も、同じ効果をあげている。最大のヒットとなった『ザ・プレイヤー』から20年後に発表された本作で、アルトマンは新人監督の心を持ったベテランのアーティストとして健在であることを証明した。アルトマンは冒険をまったく恐れていない。(Doug Thomas, Amazon.com) |