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キャスト・スタッフ
緒形拳、浅利香津代、川谷拓三、浅野温子、竹中直人、宮尾登美子 レビュー (Amazon) 戦後間もない頃、各地の飯場を渡り歩く藤吉(緒形拳)は、かつて妻子を殺し、愛人家族の家を爆破するなどの罪で投獄されるも脱獄し逃亡の旅を続ける身であった。警察の目をくらますため、顔に薄く化粧をほどこす藤吉。やがて彼は小料理屋のちえ(藤真利子)と心を通わすようになるのだが……。実際の事件を基に西村望が記した同名小説を原作に『鬼龍院花子の生涯』などの名匠・五社英雄監督が手がけた凄絶で哀しいピカレスク映画の傑作。主演・緒形拳の名演によって、逃亡を続ける現在の哀れさと、金と女におぼれて狂気の域に陥っていく過去とが巧みに交錯し、人間のもろさや弱さが浮き彫りとなっていく。竹中直人など脇を固める面々の好演や、戦後の荒廃を具現化した美術、それらをあますところなく収めたキャメラなどスタッフワークも見事。中でも、ダルシマを用いて犯罪の香りと人生の哀歓を際立たせた佐藤勝の音楽は絶品である。(増當竜也) |