愛の嵐Il Portiere di notte (The Night Porter) (1974)音楽:ダニエレ・パリス 監督:リリアーナ・カヴァーニMusic Composed by Daniele Paris 製作:ロバート・ゴードン・エドワーズ 原作:リリアーナ・カヴァーニ、バルバラ・アルベルティ、アメディオ・パガーニ 脚本:リリアーナ・カヴァーニ、イタロ・モスカーティ 撮影:アルフィオ・コンチーニ 出演:ダーク・ボガード、シャーロット・ランプリング、フィリップ・ルロワ、イザ・ミランダ、ガブリエル・フェルゼッティ キャスト・スタッフ
ダーク・ボガート、バルバラ・アルベルティ、アメディオ・パガーニ、シャーロット・ランプリング、フィリップ・ルノア、リリアーナ・カヴァーニ レビュー (Amazon) ナチズムの狂気のただ中に、歪んだ愛を育んだ男女の悲劇的顛末。かつてナチスの将校だったマックスは、今はホテルの受付係としてひっそりと暮らしていた。ある夜、そのホテルに宿泊したオペラ指揮者の妻を見るなり、マックスは驚愕する。その女性こそ、戦中の強制収容所でもてあそんだ少女、ルチアだったのだ。暗く凍てついたウィーンの街に、逢ってはならない2人は運命的な再会を果たし、再び愛欲の世界に溺れていく…。 リリアーナ・カヴァーニは、TV番組の取材を通じてその事実に行き当たり、題材を借りてデカダンスの化身のようなこの作品を作り上げた。交錯する過去と現在。入り乱れる官能と耽美。監禁する側とされる側の関係性が、再びあの狂気の時代へと呼び戻される道程は、見るものにも同様の痛みを要求してくるかのような濃厚さだ。シャーロット・ランプリング扮するルチアが、ナチス将校のパーティでサロメのように歌い踊るシーンはあまりにも有名。そのすべてが衝撃的な作品だが、とりわけ残酷なラストシーンは、浄瑠璃の道行のようで儚い。(麻生結一) |