解夏 (2004)監督・脚本:磯村一路原作:さだまさし 出演:大沢たかお(高野隆之)、石田ゆり子(朝村陽子)、富司純子(高野聡子)、林隆三(朝村健吉)、田辺誠一(松尾輝彦)、古田新太(清水博信)、柄本明(黒田寿夫)、松村達雄(林茂太郎)、鴻上尚史、石野真子(隆之の姉)、渡辺えり子(和菓子屋店員) 主題歌:「たいせつなひと」さだまさし 劇中歌:「でんでらりゅうば(でんでら龍)」 … 長崎の童歌。『にほんごであそぼ』ご参照。 キャスト・スタッフ
大沢たかお、石田ゆり子、富司純子、林隆三、田辺誠一、磯村一路、さだまさし レビュー (Amazon) 東京で小学校の教師をしていた隆之(大沢たかお)は次第に視力を失うベーチェット病に冒されていることを知り、職を辞して故郷の長崎に帰ってきた。やがて恋人の陽子(石田ゆり子)が後を追って長崎に現れ、隆之の家に留まることに。病状が徐々に悪くなっていく中、彼は聖福寺で出会った林老人(松村達雄)から仏教の“解夏”の話を聞かされる……。 さだまさしが記した同名小説を原作に、『がんばっていきまっしょい』などの俊英・磯村一路監督が手がけた透明感あふれるラブ・ストーリーの秀作。いわゆる難病ものにありがちなドラマティックな描写を避け、淡々とした日常の中から、やがて視界を失う運命にある男と、それを見守る女の、焦燥と無常観の果てに導き出される慈愛を描出していくあたりが秀逸。キリスト教的風土と仏教の教えも違和感なく同居し、またそこに説教臭さは微塵もなく、ごく自然に心に染み入る構成になっているのもすがすがしい。(的田也寸志) |