トーチソング・トリロジーTorch Song Trilogy (1988)音楽:ピーター・マッツ
Music Composed by Peter Matz キャスト・スタッフ
ハーヴェイ・ファイアスティン、マシュー・ブロデリック、ブライアン・カーウィン レビュー (Amazon) 本作が製作されたのは1988年だが、それまでハリウッド映画が扱ってきたゲイのイメージとは明らかに異質。男性同士のラブストーリーを等身大に描いたことで、革新的な一作である。ナイトクラブで働く中年ゲイのアーノルドと3人の男たち(ハンサムな高校教師、青年のアラン、養子として迎え入れるデイビッド)とのドラマが展開する。物語には、母親との関係、世間への体面、そして愛する人の悲劇など、現代のゲイが抱えるさまざまな問題が盛り込まれている。 アーノルドを演じるハーヴェイ・ファイアスティンは、原作となった舞台版でも脚本・主演を担当。自身のライフワークだけに、アーノルド役の演技は、コミカルにして感動を誘う。母親役アン・バンクロフトとのケンカのシーンは、最大の見せ場だ。本作は「ゲイ映画」である以上に、自分に正直に生きようとする主人公の映画という側面が強く、とくに母子の関係で誰もが感情移入できるのだ。アラン役のマシュー・ブロデリックの爽やかさも印象的。オリジナルの舞台版で彼はデイビッドを演じた。(斉藤博昭) |