インランド・エンパイアInland Empire (2006)監督・製作・脚本・撮影:デヴィッド・リンチ予告で流れている曲:「Sinnerman(シナーマン)」Nina Simone(ニーナ・シモン) … アルバム「The Best of Nina Simone」や、『トーマス・クラウン・アフェアー』のサントラなどに収録。 映画『マイアミ・バイス』のサントラや、アルバム「Happiness: Mixed by Claude Challe」「Verve Remixed, Vol.2 (ヴァーヴ・リミックス(2))」「The Complete Verve Remixed」などには、"Felix da Housecat's Heavenly House Mix(フェリックス・ダ・ハウスキャッツ・ヘヴンリー・ハウス・ミックス)"を収録。 関連リンク ロードショー:2007年7月21日(土)~ →「2007年7月劇場公開映画」一覧へ ×Official Site(公式サイト) www.inlandempire.jp →劇中使用曲一覧(IMDb) キャスト・スタッフ
ローラ・ダーン、ジェレミー・アイアンズ、ジャスティン・セロー、ハリー・ディーン・スタントン レビュー (Amazon) デイヴィッド・リンチ監督が「感じる映画」と語るように、本作が描く物語をすんなり理解しようとしても無理である。ランダムにつなぎ合わせられたような映像の洪水と、心地よさと不気味さの両方を喚起させる音楽に、ただひたすら身を任せていれば、3時間の陶酔を味わえるというわけだ。 軸となる物語は、もちろん存在する。女優のニッキーがリメイク映画の撮影をしているうち、演じる役と同様に共演者と不倫関係に陥っていく。映画とプライベートが交錯するだけなら、よくあるパターン。しかし本作では、かつて出演者が殺された未完成の映画(これがリメイクのオリジナル)、何かの映像を泣きながら見つめる女性のドラマ、さらにウサギの“かぶりもの”を着た家族の映像が混沌と交わっていく。クライマックスで、それぞれがリンクする瞬間、観る人によってはある結末を自身で納得するが、さらなる迷宮にさまよう人もいるだろう。 女優、映画内の役などニッキーのさまざまな側面をローラ・ダーンが体当たりで演じ、ホームレス役の裕木奈江が短い出番ながら強いインパクトを残す。しかしキャストの存在感も、作品の不可解な世界に、いつしか渦のように吸い込まれていくのだった…。(斉藤博昭) |