つぐないAtonement (2007)監督:ジョー・ライト出演:キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、ロモーラ・ガライ、シーアシャー・ローナン、ブレンダ・ブレシン、ヴァネッサ・レッドグレーヴ 第80回アカデミー賞で、作曲賞を受賞。 予告の後半や、予告CMで流れている曲:「CANIS REX I: THE VISION」X-Ray Dog キャスト・スタッフ
キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、シーアシャ・ローナン、ロモーラ・ガライ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ レビュー (Amazon) 軽い気持ちでついた嘘が、大切な人たちの運命を大きく狂わせてしまう…。誰の人生にも起こってしまいがちな過ちを、切なすぎるラブストーリーとして結実させたイアン・マキューアンの原作に対し、そのエッセンスを映像でしか表現できない要素を駆使して表現した珠玉作。1930年代のイギリスで、政府官僚の娘セシーリアと、使用人の息子ロビーが想いを募らせ合うが、セシーリアの妹ブライオニーの嫉妬から生まれた些細な嘘によって、ふたりの運命は切り離されてしまう。タイトルにもなっているブライオニーの「つぐない」は、予想もしないかたちで立ち表れ、観る者の心をゆさぶる。 映画ならではの表現テクニックが、随所で効果を発する本作。ひとつの象徴的な出来事が、セシーリア、ブライオニー、それぞれの視点で描かれることで、映像が姉妹の深い思いを代弁していく。キャストの演技にも目を見張る。少女時代のブライオニー役で、純粋ゆえの残酷さを表現したシーアシャ・ローナン、短い出番ながらヴァネッサ・レッドグレイブの張りつめた表情は見事とした言いようがない。さらに際立つのが音楽で、タイプライターの音をイメージしたメロディがブライオニーの心理を語るかのように流れ、アカデミー賞作曲賞も当然と納得させられる。(斉藤博昭) |