クワイエットルームにようこそWelcome to The Quiet Room (2007)監督・脚本:松尾スズキ原作:松尾スズキ(「クワイエットルームにようこそ」) 出演:内田有紀(佐倉明日香)、宮藤官九郎(鉄雄)、蒼井優(ミキ)、りょう(江口)、中村優子(栗田)、高橋真唯(サエ)、馬渕英俚可(チリチリ)、筒井真理子(金原)、宍戸美和公(水原)、平岩紙(山岸)、塚本晋也(元旦那)、平田満(俳優)、徳井優(白井医師)、峯村リエ(婦長)、武沢宏(芸人)、箕輪はるか/ハリセンボン(患者)、近藤春菜/ハリセンボン(明日香の友達)、庵野秀明(松原医師)、河井克夫(内科医)、俵万智(旅館の女将)、しりあがり寿(旅館の番頭)、川勝正幸(旅館の板前)、しまおまほ(旅館の仲居)、妻夫木聡(コモノ)、大竹しのぶ(西野) 主題歌:「Naked Me」LOVES. キャスト・スタッフ
りょう、内田有紀、蒼井優、宮藤官九郎、大竹しのぶ レビュー (Amazon) バツイチのフリーライター佐倉明日香は、目覚めたら真っ白な部屋で手足を拘束されて寝ていた。彼女は閉鎖病棟の中でもやっかいな患者が入れられる“クワイエットルーム”にいたのだ。この病院には、自分の髪を燃やしたり、拒食症で吐いたり、何度も閉鎖病棟から出ようとしてはがい締めにされたりといろんなタイプの病んだ人がいた。でも私はフツーなのに…。やってきた恋人に聞くと、どうやらオーバードーズで倒れて運ばれたらしい。睡眠薬の量が多すぎたのだ。明日香はずっと不眠症で、それは離婚したときから始まっていた。いったい何があったのか? 彼女は閉鎖病棟から出ることができるのか? “大人計画”の松尾スズキが、芥川賞候補になった自身の同名小説を映画化したブラックな味わいのコミカルな人間ドラマ。フツーの人と病んだ人の境界線を笑いを散りばめながら、病院内の人間関係とヒロインの過去を織りまぜて描く。院内の奇妙な人間関係には笑いだけでなく切なさや悔しさや厳しさもあり、そして過去を振り返ることで自暴自棄になっていた自分と向き合い乗り越えていくヒロインの姿は感動的だ。ヘビィなテーマだが決して重くならず、かといって軽いわけでもない、絶妙のさじ加減で松尾節を駆使して、人間と愛とどん底からの希望を描ききった監督の力量に脱帽! そして内田有紀、宮藤官九郎、蒼井優、大竹しのぶ、りょうらのキャストの演技も見応えありの傑作だ。(斎藤香) |