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キャスト・スタッフ
倍賞千恵子、新珠三千代、滝沢修、松本清張、橋本忍 レビュー (Amazon) 山田洋二監督が珍しや、松本清張原作のミステリーに挑んだ作品。無実の罪に問われた兄を救わんとする桐子は、辣腕弁護士・大塚に弁護を依頼するが、貧乏を理由にすげなく断られてしまう。獄中死をとげた兄への思いを胸に上京した桐子は、さる殺人事件をきっかけに、大塚への壮絶な復讐を実行する。 それまで庶民派のイメージが強かった倍賞千恵子が桐子に扮し、終始能面のような無表情と冷酷な振る舞いを見せ、強烈な復讐意思に囚われた女性を見事に演じている。 言ってみればこの作品は、一心に逆恨みを抱き、後にその復讐を成し遂げる女の話であり、桐子の兄が着せられた老婆殺しの真犯人は誰か?というあたりは劇中では描かれずに終わる。本作は事件の解明を描くのが目的ではなく、桐子の復讐のプロセスを描写することを第一としているのだが、原作ものとはいえ、いささか話に無理がある嫌いは否めない。また感情移入を拒否する桐子のキャラクターも、好き嫌いが別れるところだろう。それもまた、滝沢修、新珠三千代といった名優を前に一歩もたじろかない、倍賞千恵子の悪女ぶりの凄まじさゆえなのだが。(斉藤守彦) |